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詩と天使

詩を書くなんてことはできない。とか天使を待つだとか。そんなものはない。多分ない。必死に集中して呼び起したい風景と語りたい肝を手放さずに集中して、あとはそこに日本語を纏わせる。それだけのことだと思う。普段から考えている以上には出てこない。でも時々。時々まるで自分の力では出てこないような言葉が飛び出してくることもあるし、今日はまだそのことについて一切興味すらない言葉が唐突に気にかかるようになり数年後にはちゃっかり理解される。みたいな魔法のようなものの力が働いてるように思えるときもある。でも、それがなんだというんだ。私は今日も昨日と同じように頭を使うだけだし、十年前とも二十年前とも同じように空想に浸るだけだ。たぶん十年後にも二十年後にも三十年後にも。奇跡があるからといって態度が変わるわけじゃない。思想のディティールは変わってくるけど。ああ、でも、このことを誰かに教えることはないだろうな。私はきっと誰とも会えないんだろう。

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